最近マスコミで前立腺癌が急激に増えていることを耳にしている方は多いと思います。
前立腺癌は西欧人に多く、アジア人には少ないといわれてきましたが、最近日本人に急激に増えています。食生活の欧米化に伴って前立腺癌の発生率が増加しているのも事実ですが、超音波器具をはじめ、診断技術が進歩して非常に小さな癌を見つけることが出来るようになったのも一因です。
又、PSA(前立腺特異抗原)という非常に高感度の腫瘍マーカーが早期発見に大きく関与しています。10年ほど前から、このPSA測定が検診に取り入れられ始め、現在全国で約50%の自治体で施行されています。我々も市当局にPSA測定を申し入れていましたが、筑紫地区(春日市、大野城市、太宰府市、筑紫野市、那珂川町)でも来年度より老人基本検診の際にPSA測定(一負担金あり)が組み込まれる可能性があります。その際は55歳以上の男性は、是非PSA測定を受けてください。
そして、PSAが4ng/ml以上のときは必ず泌尿器科専門医で精密検査が必要です。
今までPSAが10ng/ml以下であれば、経過観察とする意見が一部にありましたが、我々は、PSAが4ng/ml以上であれば,即精密検査という考えで一致しております。
前立腺癌の診断は、最終的には前立腺生検でされますが、我々の筑紫地区での前立腺癌のデータを示しますと、2004年度は276人に生検が行われ121人、実に44%の高頻度に癌が見つかっております。2005年度は270人中124人、46%です。我々の診断技術からすると、今後も増えることはあっても、減ることはないと思われます。
このうち、いわゆるグレーゾーンといわれるPSAが4〜10ng/mlでは2004年度が147人中46人(31%)、2005年度が173人中63人(36%)とやはり高頻度で癌が発見されており、決して経過観察とされる状況ではありません。
我々筑紫医師会泌尿器科部会では、PSA検診が始められた際に、きちんとした対応が出来るように準備しております。
筑紫医師会地区(春日市、大野城市、太宰府市、筑紫野市、那珂川町)には泌尿器科専門医による精密検査施設が8施設ありPSAが4ng/ml以上の時は、是非これらの施設を受診してください。